3/3ページ目 「おほしさま?このまえ、おにいさまが えほんでみせてくれたキラキラ?」 「そ…そうだね。キラキラとは少し違うけど、雪はふわふわしていて綺麗なんだ」 「枢、ロマンチストー!ヒューヒュー!」 樹里が背後で枢を冷やかす。それを聞いた枢は振り返って、眉を八の字にして言った。 「冷やかさないでください」 「だってー、枢をいじるのってすっごく楽しいんだもん♪」 「枢お兄様ー…顔が恐いぞー」 「……」 口を出した悠を枢は睨んだ。その表情に悠はビクッと肩を震わした。 「枢が恐いよ〜〜…」 「優姫、さっき優姫と雪は似てるって言っただろう?でも、全然違うよ」 「どうして?」 (そう…違うんだ。雪は触れると冷たい。けど優姫は触れても温かい) 枢はギュッと力強く優姫を抱きしめた。 「おにいさま?」 「優姫は優しいお姫様だから」 もう一度、ギュッと抱きしめ、優姫の髪にそっとキスを落とした。 「温かい…」 「かなめおにいさまっ…くすぐったいよ///」 「きゃ〜〜〜!やっぱり、枢ったらロマンチックー♪」 「誰に似たんだろうね?僕かな?」 2人を見つめ、樹里は子供のように飛び跳ねる。 そんな妻を横で愛おしそうに見つめる悠。そんな母親を不思議な顔で見つめる優姫。 「…おかあさま?」 「私も混ぜて♪私も優姫と枢をぎゅーっとしたい」 そう言って樹里は強く2人を抱きしめた。 「樹里さん…苦しいです」 「あったかーい///」 「僕を忘れないでくれないかい?」 「悠には………」 チュッ 「私だけで良いの!」 樹里は悠の首に腕を回し、そっと唇に自分の唇をつけた。 「きゃぁああ///」 それを見た優姫は顔染めて、両手で顔を覆った。 「子供の前で…破廉恥な……」 そして、枢は呆れた顔で両親を見る。 だが、そう言いながらも、思っていることは全く逆だった。 (今は口づけで優姫に生気をあげているけど…いつか、僕も大人になった優姫にちゃんと…) と、頭の中で妄想を広げているのでした。 おわり 2011/1/10 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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