1/7ページ目 「では今日の授業はここまで!明後日はバレンタインですね」 うちの学校の教師が“バレンタイン”という言葉を口にすると、急に教室がざわめきだした。 「はいはい、静かに!!バレンタインが近いということもあるので、今日、明日は調理室を開けたいと思います。 ですが、とくに女子。浮かれて、怪我は絶対にしないように注意して下さいね」 そう言うと教師は、にこっと微笑んで教室を出て行った。 あんたも、誰かに本命でも作るんだろーな。 バレンタインなんて行事、くだらない…くだらなすぎる。 今日、明日、調理室を開けるだと…?それじゃあ、テンパリングの練習ができねーじゃねーか……。 「あれ〜?まーくん、なんかイライラしてる?」 「ほら、あれだよ。僕のようにモテる男子がたくさんのチョコをもらうのが気にくわないんだよ」 「一応…樫野もモテててるよ、花房くん」 “一応”…だと? 「コラぁ!天野!てめぇ、一応とはなんだぁぁ!?」 いつものように俺は天野に怒鳴りつける。 「だって、“一応”じゃん…」 これでも、俺らは付き合っている。 「焼き餅やいてんな!!」 「誰がやいとるか!馬鹿!」 これでも‥‥‥付き合って‥ 「2人とも、教室ではイチャイチャしないでくれる?」 俺らをいつものようにちゃかす花房。 「でも、確かに天野さんの言う通りだよね。 あ!そういえば天野さんは誰かにチョコ渡すの?」 爽やかーに天野に笑いかける安藤。 なんだか少しイライラした。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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