2/2ページ目 「玖蘭枢‥‥アイツは本気で許せない」 零が怒ってる。 「ズッ‥‥‥グス」 私、零にも枢にも嫌われちゃった。 私がいられる場所はもうないの…かな…。 「なあ、玖蘭の姫君よ」 「何‥‥ですか‥?」 零を見上げ、聞く。 「俺と組まないか?」 組む…それはつまり、枢を一緒に倒すという意味。 駄目…。そんなことしたら、お母様たちが悲しむ。 「‥‥嘘に決まってるだろ」 べっと舌を出し零が言った。私は心からほっとした。 私は純血の吸血鬼。彼は吸血鬼ハンター。標的が一緒であっても、絶対に見方同時にはなれないのだから…。 “俺と組まないか?” でも、あの言葉。私の中の吸血鬼の勘では本気で言っていたような気がする。 「零って私の考えとか読めたり出来るんですか?」 思わず敬語になる私。そんな私をフッと鼻で笑って言った。 「お前の気持ちは分かってるつもりだ‥」 多分これは本当の気持ち。だから私を―― 「“前のお前の”だから」 それでも良い。嬉しいよ、零。 零のその一言が私の気持ちを変えた。 ワタシニトッテ アナタハ カケガエノナイ ソンザイ。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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