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This night/CHEMISTRY
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「玖蘭枢‥‥アイツは本気で許せない」

零が怒ってる。

「ズッ‥‥‥グス」

私、零にも枢にも嫌われちゃった。
私がいられる場所はもうないの…かな…。


「なあ、玖蘭の姫君よ」

「何‥‥ですか‥?」

零を見上げ、聞く。

「俺と組まないか?」

組む…それはつまり、枢を一緒に倒すという意味。


駄目…。そんなことしたら、お母様たちが悲しむ。

「‥‥嘘に決まってるだろ」

べっと舌を出し零が言った。私は心からほっとした。





私は純血の吸血鬼。彼は吸血鬼ハンター。標的が一緒であっても、絶対に見方同時にはなれないのだから…。


“俺と組まないか?”
でも、あの言葉。私の中の吸血鬼の勘では本気で言っていたような気がする。

「零って私の考えとか読めたり出来るんですか?」

思わず敬語になる私。そんな私をフッと鼻で笑って言った。

「お前の気持ちは分かってるつもりだ‥」

多分これは本当の気持ち。だから私を――


「“前のお前の”だから」

それでも良い。嬉しいよ、零。


零のその一言が私の気持ちを変えた。


ワタシニトッテ アナタハ カケガエノナイ ソンザイ。


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