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ドラキュラの盾
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「はあー…退屈」

頭を机につけてうなる優姫。

これで10回目、同じ事を続ける。

「…」

「零は何の本を読んでるの?」

ばっと顔をあげて俺が読んでいる本をのぞいた。

「ファウスト…」


「…」

本の題名を言うと優姫は目を点にして黙りこんだ。
俺は本を閉じて、優姫の頭を手でポンと軽く叩いた。

「お前には当分理解できない話だ」

「むっかー!何よ、それ!私だって、それより分厚い本読めるもん」

そういうと、優姫はいきおいよく席を立って本棚に向かった。


俺は目を本に戻して、しばらくそれを読んだ。

何分かして、優姫はドスドスと恐竜のような足音を立てながらやってきた。


「図書館だぞ。静かに歩け…」

「ごめん、ごめん。見て、じゃーん!」

優姫は自慢げな顔で本を俺に見せびらかした。


持っているのは…

「……」

俺はすぐに本に目を戻した。

「読むなら一人で読んでくれ」


「もー!少しは興味持ってみてよ〜」

「うるさい…吸血鬼のことを知りたいなら一人でやれ。俺を巻き込むな」


そう。優姫が持ってきたのは「ドラキュラ」と書かれた本だった。

「吸血鬼のこと、詳しく知ってみたくない?」

本からひょっこりと顔を出して可愛い子ぶる優姫。いつもよりも‥‥

「あ、今キモイとか思ったでしょ?」

こういうことに関してはいつも鋭い(…ような気がする)。

「ああ、思った。とにかく、頼むからそれを
俺は髪をかきわけながら、ため息をついた。
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