2/4ページ目 僕と乱菊が出会った日から3日が経つ。 けど彼女はまだ体力が回復しとらんかった。 「乱菊。干し柿や。食べ」 そう言うて、彼女に干し柿を差し出す。けど彼女は無表情のまま「いらない」と僕に言うた。 「駄目や。まだ体力付いとらんやん。食べ」 僕は下手な笑顔で、再び干し柿を差し出す。彼女は僕の顔を見て、少し躊躇った表情をする。 「大丈夫。僕は君の敵やない」 僕がそう言うと、彼女は安心したのか、ニコッと笑て僕の手から干し柿を取った。 「初めて笑顔見たわ」 僕が言うと彼女は一瞬不思議そうな顔をして、すぐに笑た。それにつられて、僕も笑った。 ―─なんでやろ。この子といると笑顔が自然に出る。 そう思たのは初めてやった。 「よっしゃ!ここで待っとき。食料調達してくるわ。干し柿だけじゃ足らんやろ?」 僕は立ち上がると、彼女はフルフルと首を横に振って僕の腕を掴んだ。 「いらんの?」 僕がそう尋ねると、彼女は大きく縦に頷く。 「・・・しゃあないなぁ。じゃあ、これからどうするん?僕と乱菊で外で鬼ごっこする?」 「うん」 彼女は嬉しそうに返事をした。 僕は彼女の笑顔を見ると僕自身幸せになれるような気がした。 それと同時に・・・なんでやろか。なんとなく彼女の笑顔が僕の何処かでつらく感じた。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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