1/3ﾍﾟｰｼﾞ目 黒く､怪しく妖しく動く物体に捉えられている｡ ｢や､めろ!?…っく…ぁ…助けっ…兄さ…｣ どうして…こんな風になったのか… 惟､自分は兄を探して図書館に来ていただけなのに…｡ ｢っぁあ!!?…こ､の!?屑がっ!!この体に触れていいのは､兄さんだけだ!!｣ 液体っぽい感触の触手が制服を脱がす事なく地肌を弄ってくる｡ その感覚に耐えきれなくて､ユキアネサを召喚しようとする｡が､しかし… ｢?!…何故だ…っなんでだよ!!｣ 何も起きはしない｡ 返事もない｡ 抵抗ができない｡ ｢ヴァァッ…ヒャァァッ! だ､無 抗 の力 効か 貴様の は､ に く!｣ 所々抜けた奇妙な声のそれが､台詞の終わりと同時に服を破き無数の触手をあらぬ場所へと巻き付けてくる｡ それは…蘇る恐怖｡ ｢っひ…ゃ…嫌だ!!兄さんっ兄さっ助けて…ゃっぁ…｣ 思い出したくない記憶｡ 死にたくなるような､湧き上がる憎悪｡ ｢凌､辱…する位なら…いっそ殺せ!!…僕は……もう…嫌だ…｣ 四つん這いになっている全身の力を抜いて倒れるつもりが､黒い触手がそれを許さない｡ ｢殺 ない 貴 の体 必 ､こ そ 為の交 ヒハャッ ァ !!｣ 黒い触手がヌメヌメと体中を這い回る｡ ｢っぁ…｣ 外気に触れている己の肌が､意思と関係なく粟立つ｡ ｢っ!?貴様っぁ…どこを､触って…っんﾞぅﾞっ?止めっ…ぃ!!｣ その黒い物体に､己の下肢は殆ど飲み込まれていて… まるで水の中にいるようで｡ どこに触れてくるのかが解らない｡ それでも､胎内に入ってこようとして居るのは事実で… ｢止めろっ!!っい…ぅﾞっんﾞやだ…嫌だっ!兄さんっ兄さん兄さん兄さん!!｣ 無理に押し入ってこようとする物体を体に力を入れて必死で耐えようとはするが｡ ｢いっ…やぁぁ!!?｣ 挿入ってきてしまうのだ｡ ｢中 れの 恐 植つ てやる､も と抵 し ｣ ウネウネと蠢き更に奥へと進入してくる｡ ｢あ…くっ…ん｣ 理不尽な行為に涙が一滴､床に落ちる｡ ｢あぁﾞぁﾞ ﾞぁﾞっ! まる!こ 感 し 締 るっ ｣ 奇っ怪な雄叫びと共に胎内をスライム状の何かで占領される｡ それは熱く脈打ち､まるで､興奮しているのをジンに伝えているようだ｡ その感覚に耐えるように目をきつく瞑り､気を紛らわす為兄の事を考えていると… ｢うﾞぁっ? ぁ 貴様 誰の 考 た? の思っ 形 なる｣ ｢…は?…ぇっや…嫌だ､何で!?…っあ…ぁっうん､兄さっぁ｣ 一度だけ兄と過ごしたあの夜は忘れられない｡ 一生の思い出だった…のに｡ ｢こんなの…嫌だっぁ…｣ 嫌なのに､自分の体は貪欲で… そいつが中で動く度に兄の形をした巨根を締めつけるのだ｡ ｢あぁ…兄さんっん…悦ぃ…ん､中…｣ ｢気 ちい … ちろ堕 ろ…｣ ラストスパート｡ ジンにしか分からない｡ 胎内でそれが大きくなる｡ 更なる進入｡ 押し上げられる最奥の壁が悲鳴をあげる｡ ｢っひ!?ぁあああっ!!駄目だ止めろ!中は駄目!!｣ 叫んだ時だ｡ 『随分と楽しい事してんじゃねぇかよ…ｱﾗｸﾈよぉ…真っ二つになりたくなかったらそいつを…ｼﾞﾝを離して貰おうか?』 低いのに､部屋に響く声｡ 耳に優しい声｡ ｢兄さん…っ｣ ｢誰 邪 する 殺 ｣ ｢お願いだから､ｼﾞﾝ君を返して…ね?｣ ｢!!?｣ ｢!!?ぁﾞぁあ?｣ 気配を感じなかった｡ 後ろからｱﾗｸﾈに術をかける眼鏡の女性｡ 途端に自由になる体｡ ｢わっ!!｣ ｢っと…大丈夫かｼﾞﾝ…｣ 倒れそうになるｼﾞﾝの体を優しく抱き止めながら､自分の着ていた赤いコートで体を包んでくれる｡ ｢…兄さん…兄さんっ!!僕…駄目だ…｣ ｢どうした?…｣ ｢兄さん…兄さん…｣ 泣きじゃくるｼﾞﾝを見かねて､そっと抱き寄せると… 『…ピチャ…』 粘着質な水音｡ ｢…ぁ…｣ ｢っん…兄さん…｣ 小さく震えるｼﾞﾝをコートで包んだまま抱き上げる｡ ｢おい…あぁ…ライチ?だっけ…後､頼むわ…｣ 一言ライチに言うなり走り去っていく｡ ｢ちょっと!?ラグナ君!?―――――｣ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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